生活習慣病の1つとされている「糖尿病」。
糖尿病の患者は糖尿病予備群とされる方も含めると国内約2060万人。今や6人に1人がなってしまう病気です。
しかし、糖尿病という病気がどんなものか、よく知らない方も多いはず。糖尿病とはどのような病気なのでしょうか。
糖尿病とは血液中の糖の濃度が高すぎる状態
糖尿病とは、言葉のイメージからすると「おしっこが甘くなる病気」と考えられます。実際、尿に含まれる糖の濃度が高くなってしまう病気です。
私たちは毎日食事をして、身体を動かすエネルギーを得たり、身体を作って生きています。
食べたものはまず胃で消化され、小腸でブドウ糖に変わり、血液中に取り込まれていきます。
血液中に取り込まれたブドウ糖のうち、一部は肝臓でグリコーゲンや脂肪として身体を動かすエネルギーのもととして蓄えられます。
その他のブドウ糖は全身を駆け巡り、身体を動かすエネルギーとして使われます。
ただし、ずっとブドウ糖が血液中にいるままだと危険です。コーラを床にこぼすと、床がベタベタしてしまうのと同じように、血液中にブドウ糖がずっと多いままだと血管の中がベタベタしやすくなり、詰まりやすくなってしまいます。
これを防いでくれるのが「インスリン」です。インスリンはすい臓で作られ、血液中にあるブドウ糖を全身の筋肉に取り込む働きをしてくれます。
このインスリンが何らかの原因によって効かなくなってしまい、ずっと血液中の糖の濃度が高くなってしまうこと、すい臓の働きが悪くなってしまうのが糖尿病です。
血液中の糖の一部が尿として出てくるため、このような名称になっています。
糖尿病は全身のだるさやトイレに行く回数が多くなるといった症状があります。それ以上に怖いのが合併症です。
網膜症や神経障害、脳卒中、心筋梗塞、がんなどになるリスクが非常に高まってしまいます。
また、糖尿病はすい臓の働きが弱まってしまうことで起こる病気であり、一度なってしまうと完全には治らない病気であるとされています。
ただ、食事改善や運動などで血糖値をコントロールすることで症状の改善や合併症になるのを防ぐことができるものでもあります。
糖尿病について今のうちに理解し、健康な人は糖尿病にならないように、糖尿病になってしまった人や予備軍の人は今日から改善に努めていきましょう。